ソフトを開発しようと思った動機、背景
このソフトウェアの前身に、「いじくるツール」(Ver.6)というWindowsをカスタマイズするためのソフトウェアがありました。「いじくるツール」は、Windowsをとことんカスタマイズしたいという方々や、レジストリエディタを操作するのはちょっと……という方々に支えられ、多くのご支持をいただくソフトウェアとなりました。しかし、多くのご支持をいただくということは、それだけ多くの要望が寄せられることになります。「いじくるツール」は、C++言語を用いて各設定機能を記述しており、ほかの一般分野のソフトウェア制作に比べて、定型的なプログラミング作業が多く、それを各機能の数だけ書かなければなりません。また、一つの機能に関するプログラムが、プログラムファイル全体に分散してしまうという特徴もありました。そのため、ユーザの要望による機能追加やバグの修正などがあると、定型的な作業を繰り返したり、プログラムファイルの分散した場所にあるバグの修正をしたりしなければなりません。これらは円滑な開発作業の妨げとなり、機能の数が多くなるにしたがって、この問題が顕著になってきました。
この問題が顕著になってきた時期が、ちょうど作者の卒業研究の課題を決める時期でもあったため、卒業研究を兼ねて、Windowsカスタマイズ専用のスクリプト言語(R-Script)を作ろうということになりました。これが、このソフト「いじくるつくーる」(Ver.7)を作ろうとしたきっかけです。
開発中に苦労した点
専用のスクリプト言語(R-Script)の策定と、そのインタプリタの作成には苦労しました。ただ、一番苦労すると思っていたスクリプト文の解析については、「kmyacc」というすばらしいフリーソフトのおかげで、容易に乗り越えることができました。
ユーザにお勧めする使い方
Windowsカスタマイズ系ソフト一般にいえることですが、ご利用前にレジストリのバックアップをとっておくことをお勧めします。「いじくるつくーる」の「ツール」メニューには、レジストリのバックアップをとるためのツールを呼び出すためのメニューがありますので、適時ご利用ください。
また、「いじくるつくーる」の各機能項目を記述している専用スクリプト言語(R-Script)は、「いじくるつくーる」のプログラムファイル(Rnsf7.exe)がインタプリタとなっていますので、誰でも自由に「いじくるつくーる」の機能追加ができます。R-Scriptの記述方法は、「いじくるつくーる」のヘルプに記載されていますので、オリジナルの機能を制作し、スクリプトファイルの形で公開されるのもおもしろいと思います。
今後のバージョンアップ予定
ユーザからの要望があり次第、随時追加していきます。特に、「R-Script」の採用により、機能追加が容易になりましたので、比較的短い間隔でバージョンアップしていく予定です。
(INASOFT)